2019/10/04

 ドイツ製マールクーニックと日本製フジローヤルのグラインダー比較



先日、入手しましたドイツ製のミルと今まで使用していました日本製のミルについて紹介させて頂きます。
cowry coffeeではお店をオープンして6年の間にボンマックBM250→みるっこ臼式仕様→カリタクリーンカットミル→みるっこカット刃仕様→メリタバリオV→R440臼式仕様→R440カット刃仕様→マールクーニック ガテマラの順に電動ミルを8台使ってきました。

【刃の形状の違いについて】

〔ドイツ製マールクーニック ガテマラ 2014年式〕




中古で購入しましたので刃の状態が心配だったのですが、分解してみると耗りや欠けやサビも一切なくとても綺麗で安心しました。
見惚れてしまうくらい美しい刃の鋭さです。
刃の形状が曲線を多様して削られています。

〔日本製フジローヤル R440カット刃仕様 2016年式〕






今まで使用していましたミルはR440のカット刃モデルです。

通常は臼式という割砕くような形の刃が付いているのですが、こちらは珍しいカット式の刃です。
この刃も鋭く切れ味はとても良い刃です。
ドイツ製の刃と比べると直線的なカットで刃が削られているように思います。

【カットしたお豆の違い】
〔ドイツ製マールクーニック社

〔日本製フジローヤルR440


同じ粒度で挽いた珈琲豆をチャフノンで微粉とチャフを分離した微粉とチャフの写真です。

見た目で大きく異なることはチャフの大きさです。
マールクーニックのミルで挽くとチャフは粉々にされずに大きな形で出てきます。
R440のミルで挽くとチャフも細かく刻まれたような形で出てきます。

この現象はミルの中で珈琲豆が何回も刃で刻まれると粉々になり、素早く一回でスライスされるとチャフは大きな形で取り出されることからこのような違いが生まれているように思います。

モーターの出力の違いはドイツ製が1100Wで日本製が360Wです。
マールクーニックは1分間に900gほど豆が挽けます。
R440(カット刃仕様)1分間に400gほど豆が挽けます。
マールクーニックは珈琲豆を入れると即、出てくるのに対してR440は刃の中で何回転かしてから出てくるような感じがします。

【微粉について】
〔ドイツ製マールクーニック社


〔日本製フジローヤルR440



チャフノンで取り除いた微粉の比較写真です。
R440の微粉に比べ、マールクーニックの微粉は粒が少し大きいです。

R440では最微粉の量が多くなる傾向があるのですが、マールクーニックは最微粉の量がとても少ないことが分かりました。

この最も小さな微粉が珈琲を淹れた時の舌触りや冷めた時のえぐみの変化に作用すると考えています。

珈琲豆を細かくするだけに1100Wも必要なのかと今までは思っていましたが、このような違いを目の当たりにするとマールクーニックの仕様は必然的であるように感じました。




刃の組み付けの精度がものすごく良くて遊びが一切なくドイツ製らしさに嬉しくなりました。
このミルでより美味しい珈琲が作れるようにこれからも精進させて頂きたいと思います。
10月より
マールクーニック製のミルを使用して珈琲をドリップさせていただいておりますのでぜひまたお楽しみにお越しくださいませ。